静岡県下田市には人口59,546人(2020年国勢調査)が住んでいます。
静岡県下田市の2015~2020年における人口増減率は-11.93%と劇的な減少傾向となっています。
下田市以外の静岡県賀茂医療圏の人口増減率をチェックしてみると、東伊豆町は-9.00%、河津町は-5.93%、南伊豆町は-7.59%、松崎町は-11.69%、西伊豆町は-13.89%となっていました。
そして、静岡県賀茂医療圏の全体の人口減少率-10.37%となっており、減少率が高いエリアと言えます。
ちなみに、全国の人口増減率は-0.75%であるため、下田市の人口減少率は全国平均と比べると100倍以上となっています。
次に、静岡県下田市の高齢化率を調べてみると42.40%となっており、下田市に住む約3人に1人以上の方が65才以上の高齢者となっていました。
この数値は、全国の高齢化率28.00%と比べてみても高い数値であることがわかります。
では次に、静岡県下田市の医療施設数をチェックしてみましょう。
調べてみると、病院が2施設(一部事務組合下田メディカルセンター 下田メディカルセンター:134病床、医療法人社団 桑寿会 下田温泉病院:40病床)、一般診療所数は16施設あることがわかりました。
絶対数だけ見ると医療機関数が少なく感じますが、人口対比で換算した場合、どのような状況なのでしょうか。
調べてみると、病院は全国平均と同等水準、一般診療所数は全国平均よりも多い地域であることがわかりました。
具体的には、静岡県下田市の人口10万人あたりの病院数は、全国平均値6.46に比べ9.91と約1.5倍という数値でした。
また、一般診療所数を人口10万人あたりで換算した数字は、全国平均値73.20に対して79.27と約6ポイント高い水準であることがわかりました。(参照元:2025年4月調査時の地域内医療機関情報の集計値(人口10万人あたりは、2020年国勢調査総人口で計算))
では、この地域で働く医療従事者数はどのような状況なのでしょうか。
医療従事者数をチェックしてみると、静岡県下田市に常勤している常勤医師在籍数は42.90名でした。
この常勤在籍医師数を人口10万人あたりで換算してみると、全国平均医師数309.15人と比べて212.56人と約97ポイント低い数値となっていました。
この結果から、静岡県下田市の常勤医師数は全国平均に比べて医師が不足している地域と言えます。
これらの医療資源に関するデータをまとめると、下田市の医療資源は、病院数は充実、一般診療所数は平均的、常勤医師数というソフト面においては、不足状況にあるエリアであるといえます。
結果的に、他の地域に比べて医師の募集ニーズは高い地域と言えるでしょう。
そのため、転職の際に行う条件交渉は、医療機関よりも医師の希望が優位に進めらる可能性が高いと言えます。
しかし、今後数十年後も医師のニーズ状況が現状のままとは限りません。
そこで、静岡県下田市の数十年後の医療ニーズの変化についてチェックし、医師の募集ニーズを推測してみましょう。
ここでは医師募集傾向の今後の変化を把握するために、静岡県下田市の2020年医療需要の実績を100とした場合の需要変動をご紹介します。
データを確認すると、2025年予測では96、2030年は89、2035年は82、2040年では75、2045年予測で68、2050年予測で62と、2020年に比べて約38ポイント減少する予想になっていました。
これらの数値から静岡県下田市の医療ニーズは現状に比べて急激に減少する可能性が高いと言えます。
結果的に、医師の募集ニーズも現状よりも減少する可能性が高いと言えます。
では次に、介護現場における医師募集ニーズの将来推移についてもチェックしてみましょう。
ここでは「介護需要データ」をもとに医師募集ニーズを予想しており、2020年実績を100とした場合のデータをご紹介します。
すると2025年予測では106、2030年は102、2035年は94、2040年では85、2045年予測では79、2045年予測では76と、2020年に比べて24ポイント減少する予想となっていました。
これらの数値から、静岡県下田市の介護ニーズも、現状より減少し、介護領域の医師の募集ニーズも減るため、転職先としてはあまりお勧めできない地域と言えるでしょう。