大分市の医療機関は、大学病院をはじめとした総合病院も含めると約600軒、ドクター総数は1,000人ほどとなります。大分市内に県内のドクターの約3割近くが集中しているため、県内のへき地医療に際して、ドクターの派遣・研修を大学病院が率先して執り行っています。また、県を挙げてI・Uターン希望の医師や、出産等でブランクのできた女性ドクターの手厚いフォローを行っていますが、とりわけ大学病院の卒後臨床研修センターは目を見張るものがあります。自・他大学卒業問わず、医師として一社会人として世の中に貢献できる人材を育てることを念頭に、大学病院はもちろん大分市内や県内の協力医療機関にて出来得る限りの実地訓練を学ばせています。市内でも県内でも深刻なへき地・地域医療にも積極的に関与し、現場でのすばやい判断力とともに心技を鍛えることができます。こうした地方特有の医療に興味がある人にとって、研鑽を積む場として考えるとこの地以上のところはないでしょう。また、臨床スキルをより向上させるためのスキルスラボセンターがあり、研修医はそこで現場では学べないような技術を磨くことができます。
市内・県内全体において、大きな特色の一つとして地域医療の共有化が図れ、同時にリアルタイムな診断・治療のために病院間や病院と診療所間での患者の情報共有ができるシステムが導入されました。前提として、患者の了承が必要ですが、導入後はより迅速かつ早期治療を開始できるようになったと、各方面から大変好評です。