三重県東員町には人口25,784人(2020年国勢調査)が住んでいます。
三重県東員町の2015~2020年における人口増減率は1.74%と増加傾向となっています。
東員町を含む北勢医療圏に位置する地域と人口増減率を比べると、四日市市は-1.80%、桑名市は-1.20%、亀山市は-0.83%、木曽岬町は-5.25%、いなべ市は1.74%、菰野町は0.87%、朝日町は4.37%、川越町は2.51%となっており、東員町の人口減少率は周辺地域と比較すると珍しく増加エリアとなっていました。
ちなみに、全国の人口増減率は-0.75%であるため、東員町の人口減少率は、増加傾向にあるレアなエリアといえます。
次に、三重県東員町の高齢化率を調べてみると31.10%で、東員町に住む約3人に1人近くの人が65才以上の高齢者となっていました。
この数値を全国の高齢化率28.00%と比べてみると、東員町の高齢化率は高い数値であることがわかります。
では次に、三重県東員町の医療施設数をチェックしてみましょう。
調べてみると、病院が2施設(医療法人康誠会東員病院:247病床、大仲さつき病院:242病床)、一般診療所数は14施設あることがわかりました。
絶対数だけ見ると医療機関数が少なく感じますが、人口対比で換算するとどのような状況なのでしょうか。
調べてみると、病院数は全国平均値より多く、一般診療所数は全国平均値よりもやはり少ない地域であることがわかりました。
具体的には、三重県東員町の人口10万人あたりの病院数は、全国平均値6.46に比べ7.76 と約1ポイント高い数値でした。
一方で、一般診療所数を人口10万人あたりで換算した数字は、全国平均値69.98に対して54.30と約15ポイント低いことがわかりました。
つまり、診療所の数が、人口に対して足りていない状況であることがわかります。(参照元:2022年11月現在の地域内医療機関情報の集計値(人口10万人あたりは、2020年国勢調査総人口で計算))
では、この地域で働く医療従事者数はどのような状況なのでしょうか。
医療従事者数をチェックしてみると、三重県東員町に常勤している常勤医師在籍数は24名でした。
この常勤在籍医師数を人口10万人あたりで換算してみると、全国平均医師数253.67人と比べて93.08人と約半分以下となっていました。
この結果から、三重県東員町の常勤医師数は全国平均に比べて医師不足が深刻な地域と言えます。
これらの医療資源に関するデータをまとめると、東員町の医療資源は、一般診療所数というハード面だけでなく、常勤医指数というソフト面においても不足状況にあるエリアであるといえます。
結果的に、他の地域に比べて医師の募集ニーズはかなり高い地域と言えるでしょう。
そのため、転職の際に行う条件交渉は医療機関よりも医師の希望の方が優位に進めらる可能性が高いと言えます。
しかし、今後数十年後も医師のニーズ状況が現状を維持するとは限りません。
そこで、三重県東員町の数十年後の医療ニーズの変化についてチェックし、医師の募集ニーズを推測してみましょう。
ここでは医師募集傾向の今後の変化を把握するために、三重県東員町の2020年医療需要の実績を100とした場合の需要変動をご紹介します。
データを確認すると、2025年予測では104、2030年は104、2035年は100、2040年では94、2045年予測では88と、2020年に比べて12ポイント減少する予想になっていました。
これらの数値から三重県東員町の医療ニーズは現状を下回る可能性が高いと言えます。
結果的に、医師の募集ニーズも現状より減少する可能性が高いと言えるでしょう。
では次に、介護現場における医師募集ニーズの将来推移についてもチェックしてみましょう。
ここでは「介護需要データ」をもとに医師募集ニーズを予想しており、2020年実績を100とした場合のデータをご紹介します。
すると2025年予測では128、2030年は140、2035年は138、2040年では128、2045年予測では117と、2020年に比べて17ポイント増加する予想となっていました。
これらの数値から、三重県東員町の介護ニーズは、現状より増加し、介護領域の医師の募集ニーズも増える可能性がある地域だと言えます。