愛知県稲沢市には人口134,751人(2020年国勢調査)が住んでいます。
愛知県稲沢市の2015~2020年における人口増減率は-1.55%と減少傾向となっています。稲沢市を含む尾張西部医療圏に位置する地域と人口増減率を比べると、一宮市は-0.21%となっていました。
また、尾張西部医療圏全体の人口増減率-0.56%となっており、尾張西部医療圏全体よりも稲沢市は増減率が低いエリアと言えます。
ちなみに、全国の人口増減率は-0.75%で年々減少する傾向です。
つまり、稲沢市は全国平均値と割合の差はありますが、減少傾向エリアであると言えるでしょう。
次に、愛知県稲沢市の高齢化率を調べてみると、27.80%で、稲沢市に住む約4人に1人以上の人が65才以上の高齢者となっていました。
また、稲沢市の高齢化率は、全国の高齢化率28.60%と比べるとほぼ同じ程度となっており、全国平均と同水準ということがわかります。
では次に、愛知県稲沢市の医療施設数をチェックしてみましょう。
調べてみると、病院が4施設(医療法人 回精会 北津島病院:294病床、稲沢市民病院:278病床、愛知県厚生農業協同組合連合会 稲沢厚生病院:250病床、医療法人 六輪会 六輪病院:105病床)、一般診療所数は80施設あることがわかりました。
次に、これらの医療機関数を人口対比で換算すると、病院・診療所ともに全国平均値よりも少ないことがわかりました。
具体的なデータをご紹介します。
愛知県稲沢市の人口10万人あたりの病院数は全国平均値6.41に比べて2.97と半分以下の数値となっていました。
また、一般診療所数を人口10万人あたりで換算した数字は、全国平均値72.59に対して59.37と約13ポイント低い数値であることがわかりました。(参照元:最新の地域内医療機関情報の集計値(人口10万人あたりは、2020年国勢調査総人口で計算))
では、この地域で働く医療従事者数はどのような状況なのでしょうか。
医療従事者数をチェックしてみると、愛知県稲沢市に常勤している常勤医師在籍数は206名でした。
この常勤在籍医師数を人口10万人あたりで換算してみると、全国平均医師数281.25人と比べて152.87人と約129ポイント低くなっていました。
この結果から、愛知県稲沢市の常勤医師数は全国平均より非常に少ない地域と言えます。
これらの医療資源に関するデータをまとめると、稲沢市の医療資源は、病院や診療所数といったハード面だけでなく、医療機関で働く常勤医師数といったソフト面でも全国平均値に比べて明らかに少ない地域であることがわかりました。
結果的に、全国平均的な地域に比べて医師の募集ニーズが高い地域と言えるでしょう。
しかし、今後数十年後も医師のニーズ状況が現状のままとは限りません。
そこで、愛知県稲沢市の数十年後の医療ニーズの変化についてチェックし、将来にわたっての医師の募集ニーズを推測してみましょう。
ここでは医師募集傾向の今後の変化を把握するために、愛知県稲沢市の2020年医療需要の実績を100とした場合の需要変動をご紹介します。
データを確認すると、2025年予測では102、2030年は101、2035年は99、2040年では99、2045年予測では98、2050年予測では97と、2020年に比べて約3%減少するものの、ほぼ横ばいで推移する予想になっていました。
これらの数値から愛知県稲沢市の医療ニーズは現状を維持するか微減にとどまると考えられます。
結果的に、医師の募集ニーズも現状とほぼ変わらない可能性が高いと言えます。
では次に、介護現場における医師募集ニーズの将来推移についてもチェックしてみましょう。
ここでは「介護需要データ」をもとに医師募集ニーズを予想しており、2020年実績を100とした場合のデータをご紹介します。
すると2025年予測では114、2030年は118、2035年は116、2040年では115、2045年予測では119、2050年予測では127と、2020年に比べて約27%増加する予想になっています。
これらの数値から、愛知県稲沢市の介護ニーズは現状より約3割増加し、介護領域の医師の募集ニーズも1.3倍ほどに増える可能性が高い地域といえます。