静岡県沼津市には人口189,386人(2020年国勢調査)が住んでいます。
静岡県沼津市の2015~2020年における人口増減率は-3.19%と減少傾向となっています。
沼津市以外の駿東田方医療圏の人口増減率をチェックしてみると、三島市は-2.06%、御殿場市は-1.66%、裾野市は-3.46%、伊豆市は-9.99%、伊豆の国市は-2.80%、函南町は-2.30%、清水町は-1.27%、長泉町は2.37%、小山町は-4.76%、となっていました。
そして、駿東田方医療圏の全体の人口減少率-2.66%と比較すると、沼津市の減少率は多いエリアと言えます。
ちなみに全国の人口増減率は-0.75%であるため、沼津市の人口減少率は全国平均と比べると4倍以上となっています。
次に、静岡県沼津市の高齢化率を調べてみると32.30%となっており、沼津市に住む約3人に1人近くの方が65才以上の高齢者となっていました。
この数値は、全国の高齢化率28.60%と比べてみてもやや高い数値であることがわかります。
では次に、静岡県沼津市の医療施設数をチェックしてみましょう。
調べてみると、病院が1施設(沼津市立病院:387病床、医療法人社団 静岡康心会 ふれあい沼津ホスピタル:293病床、公益財団法人 復康会 沼津中央病院:270病床、一般財団法人 芙蓉協会 聖隷沼津病院:246病床、医療法人社団 親和会 西島病院:150病床、公益財団法人 復康会 沼津リハビリテーション病院:106病床、医療法人社団 真養会 きせがわ病院:87病床、医療法人 桂名会 瀬尾記念慶友病院:74病床、医療法人財団 フリージア会 沼津西病院:60病床、医療法人社団 賢仁会 沼津はまゆう病院:50病床)、一般診療所数は120施設あることがわかりました。
絶対数だけ見ると医療機関数が多く感じますが、人口対比で換算した場合、どのような状況なのでしょうか。
調べてみると、病院・一般診療所ともに全国平均値よりやや低い水準でした。
また、一般診療所数は全国平均に比べて多い傾向にあることがわかりました。
具体的には、静岡県沼津市の人口10万人あたりの病院数は、全国平均値6.38に比べ5.28と約1ポイント低い数値でした。
また、一般診療所数を人口10万人あたりで換算した数字は、全国平均値69.82に対して63.36と約6ポイント低い水準であることがわかりました。(参照元:2025年6月調査時の地域内医療機関情報の集計値(人口10万人あたりは、2020年国勢調査総人口で計算))
では、この地域で働く医療従事者数はどのような状況なのでしょうか。
医療従事者数をチェックしてみると、静岡県沼津市に常勤している常勤医師在籍数は562.37名でした。
この常勤在籍医師数を人口10万人あたりで換算してみると、全国平均医師数305.44人と比べて296.94人と約9ポイント低い数値となっていました。
この結果から、静岡県沼津市の常勤医師数は全国平均に比べてやや医師が不足している地域と言えます。
これらの医療資源に関するデータをまとめると、沼津市の病院や診療所といったハード面での医療資源は全国平均値に比べてやや不足していると言えます。
また、常勤医師数といったソフト面においてもやや不足状況にあるエリアといえるでしょう。
つまり、医師の募集ニーズはやや高い地域と言えるでしょう。
そのため、転職の際に行う条件交渉は、医療機関よりも医師の希望が優位に進めらる可能性が高いと言えます。
しかし、今後数十年後も医師のニーズ状況が現状のままとは限りません。
そこで、静岡県沼津市の数十年後の医療ニーズの変化についてチェックし、医師の募集ニーズを推測してみましょう。
ここでは医師募集傾向の今後の変化を把握するために、静岡県沼津市の2020年医療需要の実績を100とした場合の需要変動をご紹介します。
データを確認すると、2025年予測では101、2030年は99、2035年は96、2040年では94、2045年予測で91、2050年予測で88と、2020年に比べて約12%減少する予想になっていました。
これらの数値から静岡県沼津市の医療ニーズは現状に比べて減少する可能性が高いと言えます。
結果的に、医師の募集ニーズも現状よりも減少する可能性が高いでしょう。
では次に、介護現場における医師募集ニーズの将来推移についてもチェックしてみましょう。
ここでは「介護需要データ」をもとに医師募集ニーズを予想しており、2020年実績を100とした場合のデータをご紹介します。
すると2025年予測では111、2030年は114、2035年は112、2040年では111、2045年予測では112、2045年予測では115と、2020年に比べ15ポイント増加する予想となっていました。
これらの数値から、静岡県沼津市の介護ニーズは、現状より約1.5割増加し、介護領域の医師の募集ニーズも増えますが、転職先の候補としてはやや慎重になる必要があるでしょう。