静岡県熱海市には人口34,208人(2020年国勢調査)が住んでいます。
静岡県熱海市の2015~2020年における人口増減率は-8.89%と急な減少傾向となっています。
熱海市以外の熱海伊東医療圏の人口増減率をチェックしてみると、伊東市は-4.18%となっていました。
そして、熱海伊東医療圏の全体の人口減少率-5.85%と比較すると、熱海市の減少率は多いエリアと言えます。
ちなみに全国の人口増減率は-0.75%であるため、熱海市の人口減少率は全国平均と比べると10倍以上となっています。
次に、静岡県熱海市の高齢化率を調べてみると48.70%となっており、熱海市に住む約2人に1人近くの方が65才以上の高齢者となっていました。
この数値は、全国の高齢化率28.60%と比べてみても非常に高い数値であることがわかります。
では次に、静岡県熱海市の医療施設数をチェックしてみましょう。
調べてみると、病院が5施設(学校法人 国際医療福祉大学 国際医療福祉大学熱海病院:269病床、医療法人社団 伊豆七海会 熱海所記念病院:144病床、医療法人社団 伊豆七海会 熱海 海の見える病院:112病床、社会福祉法人 愛誠会 南熱海病院:110病床、医療法人財団 桜会 熱海ちとせ病院:89病床)、一般診療所数は28施設あることがわかりました。
絶対数だけ見ると医療機関数が少なく感じますが、人口対比で換算した場合、どのような状況なのでしょうか。
調べてみると、病院は全国平均値よりも高い水準である一方で、一般診療所数は全国平均に比べて多い傾向にあることがわかりました。
具体的には、静岡県熱海市の人口10万人あたりの病院数は、全国平均値6.38に比べ14.62と約2倍以上の数値でした。
また、一般診療所数を人口10万人あたりで換算した数字は、全国平均値69.82に対して81.85と約12ポイント高い水準であることがわかりました。(参照元:2025年6月調査時の地域内医療機関情報の集計値(人口10万人あたりは、2020年国勢調査総人口で計算))
では、この地域で働く医療従事者数はどのような状況なのでしょうか。
医療従事者数をチェックしてみると、静岡県熱海市に常勤している常勤医師在籍数は178.87名でした。
この常勤在籍医師数を人口10万人あたりで換算してみると、全国平均医師数305.44人と比べて522.89人と約217ポイント高い数値となっていました。
この結果から、静岡県熱海市の常勤医師数は全国平均に比べて医師が充足している地域と言えます。
これらの医療資源に関するデータをまとめると、熱海市の病院や診療所といったハード面での医療資源は、全国平均値に比べて充実していると言えます。
また、常勤医師数といったソフト面においても充足したエリアであるといえるでしょう。
つまり、医師の募集ニーズは低い地域と言えるでしょう。
そのため、転職の際に行う条件交渉は、医師よりも医療機関の希望が優位に進めらる可能性が高いと言えます。
しかし、今後数十年後も医師のニーズ状況が現状のままとは限りません。
そこで、静岡県熱海市の数十年後の医療ニーズの変化についてチェックし、医師の募集ニーズを推測してみましょう。
ここでは医師募集傾向の今後の変化を把握するために、静岡県熱海市の2020年医療需要の実績を100とした場合の需要変動をご紹介します。
データを確認すると、2025年予測では98、2030年は93、2035年は87、2040年では82、2045年予測で77、2050年予測で73と、2020年に比べて約27%減少する予想になっていました。
これらの数値から静岡県熱海市の医療ニーズは現状に比べて減少する可能性が高いと言えます。
結果的に、医師の募集ニーズも現状よりも減少する可能性が高いでしょう。
では次に、介護現場における医師募集ニーズの将来推移についてもチェックしてみましょう。
ここでは「介護需要データ」をもとに医師募集ニーズを予想しており、2020年実績を100とした場合のデータをご紹介します。
すると2025年予測では107、2030年は104、2035年は96、2040年では90、2045年予測では89、2045年予測では89と、2020年に比べて11ポイント減少する予想となっていました。
これらの数値から、静岡県熱海市の介護ニーズも、現状より約1割減少し、介護領域の医師の募集ニーズも減るため、転職先の候補としては慎重になる必要があるでしょう。