愛知県春日井市には人口308,681人(2020年国勢調査)が住んでいます。
愛知県春日井市の2015~2020年における人口増減率は0.71%と減少傾向となっています。
春日井市を含む尾張北部医療圏に位置する地域と人口増減率を比べると、犬山市は-1.64%、江南市は-0.11%、小牧市は-0.42%、岩倉市は0.89%、大口町は4.43%、扶桑町は0.97%となっていました。
また、尾張北部医療圏全体の人口増減率0.27%となっており、尾張北部医療圏全体よりも春日井市は増減率が高いエリアと言えます。
ちなみに、全国の人口増減率は-0.75%で年々減少する傾向です。
つまり、春日井市は全国平均値と比べると、増減の傾向に違いがあることがわかります。
次に、愛知県春日井市の高齢化率を調べてみると、26.20%で、春日井市に住む約4人に1人以上の人が65才以上の高齢者となっていました。
また、春日井市の高齢化率は、全国の高齢化率28.60%と比べると約2%少ない数値となっていますが、ほぼ同じ程度といえるでしょう。
では次に、愛知県春日井市の医療施設数をチェックしてみましょう。
調べてみると、病院が13施設(春日井市民病院:558病床、医療法人 徳洲会 名古屋徳洲会総合病院:350病床、医療法人 医誠会 東春病院:297病床、医療法人 陽和会 春日井リハビリテーション病院:279病床、愛知県医療療育総合センター中央病院:267病床、医療法人社団 喜峰会 東海記念病院:189病床、特定医療法人 晴和会 あさひが丘ホスピタル:172病床、医療法人 宏生会 高森台病院:160病床、医療法人 北陽会 北陽会病院:120病床、医療法人 白山会 白山リハビリテーション病院:84病床、医療法人 三仁会 春日井整形あさひ病院:80病床、一般財団法人 春日会 足立病院:60病床、医療法人 光寿会 光寿会春日井病院:55病床)、一般診療所数は179施設あることがわかりました。
これらの医療機関数を人口対比で換算すると、病院・診療所ともに全国平均値よりも少ないことがわかりました。
具体的なデータをご紹介します。
愛知県春日井市の人口10万人あたりの病院数は全国平均値6.41に比べて4.21と約2%少ない数値となっていました。
また、一般診療所数を人口10万人あたりで換算した数字は、全国平均値72.59に対し57.99と約14ポイント低い数値であることがわかりました。(参照元:最新の地域内医療機関情報の集計値(人口10万人あたりは、2020年国勢調査総人口で計算))
では、この地域で働く医療従事者数はどのような状況なのでしょうか。
医療従事者数をチェックしてみると、愛知県春日井市に常勤している常勤医師在籍数は599名でした。
この常勤在籍医師数を人口10万人あたりで換算してみると、全国平均医師数281.25人と比べて194.05人と約87ポイント低くなっていました。
この結果から、愛知県春日井市の常勤医師数は全国平均よりやや少ない地域と言えます。
これらの医療資源に関するデータをまとめると、春日井市の医療資源は、病院や診療所数といったハード面だけでなく、医療機関で働く常勤医師数といったソフト面でも全国平均値に比べて少ない地域であることがわかりました。
結果的に、全国平均的な地域に比べて医師の募集ニーズが高い地域と言えるでしょう。
しかし、今後数十年後も医師のニーズ状況が現状のままとは限りません。
そこで、愛知県春日井市の数十年後の医療ニーズの変化についてチェックし、将来にわたっての医師の募集ニーズを推測してみましょう。
ここでは医師募集傾向の今後の変化を把握するために、愛知県春日井市の2020年医療需要の実績を100とした場合の需要変動をご紹介します。
データを確認すると、2025年予測では103、2030年は103、2035年は102、2040年では103、2045年予測では104、2050年予測では106と、2020年に比べて約6%増加するものの、ほぼ横ばいで推移する予想になっていました。
これらの数値から愛知県春日井市の医療ニーズは現状を維持するか微増にとどまるでしょう。
結果的に、医師の募集ニーズも現状とほぼ変わらない可能性が高いと言えます。
では次に、介護現場における医師募集ニーズの将来推移についてもチェックしてみましょう。
ここでは「介護需要データ」をもとに医師募集ニーズを予想しており、2020年実績を100とした場合のデータをご紹介します。
すると2025年予測では116、2030年は118、2035年は114、2040年では114、2045年予測では121、2050年予測では134と、2020年に比べて約34%増加する予想になっています。
これらの数値から、愛知県春日井市の介護ニーズは現状より約3割増加し、介護領域の医師の募集ニーズも1.3倍以上に増える可能性が高い地域といえます。