医師不足を救う!?離島の初期診療医に「赤ひげ大賞」

医師不足を救う!?離島の初期診療医に「赤ひげ大賞」

都市部には多くの医師が集中しています。そのため医師の専門化が可能になるのですが、離島では基本的に初期診療医がすべての分野を補うしかありません。
休日であろうと夜間であろうと島民の命に寄り添う離島の医療は、きわめて厳しい現実に直面しているのです。
離島では手術を必要とする患者はドクターヘリか自衛隊のヘリで本島の大病院に輸送するしかなく、そういった急患が出た場合の現地医師の役目は患者の命をつなぐこと、つまり、延命措置が主な仕事になると言います。

鹿児島県奄美群島最南端、与論島は人口約5400人という規模の島です。
同島の診療所「パナウル診療所」の所長を務める古川誠二医師は、27年間に渡って島民の命に寄り添い、健康を支え続けてきました。
その努力は高く評価され、第三回日本医師会赤ひげ大賞を受賞したのです。

日本医師会赤ひげ大賞とは


日本医師会による「赤ひげ大賞」とは、地域の医療現場で長年にわたり、健康を中心に地域住民の生活を支えている医師にスポットを当てることを目的として設立された表彰制度です。

事業としての創設は平成24年度で、毎年5人が選考委員会によって選定し、表彰されています。
この赤ひげ大賞が設立されたことによって、それまで日が当たらなかった離島の医療サービス環境に関心が集まるようになりました。

離島医療を支える「初期診療医」とは

医師不足を救う!?離島の初期診療医に「赤ひげ大賞」

初期診療医という名称は都市部ではなじみがないかもしれません。

もちろんこの古川医師もそうですが、初期診療医は内科、外科、皮膚科、眼科など、あらゆる科目のあらゆる疾患の治療を行えます。
つまり、初期診療医とは「プライマリ・ケア」を行える医師の事です。

離島医療を担う医師は非常に少なく、都市部のような専門制度を取れないために「あらゆる診療」を行える初期診療医が欠かせません。
初期診療医には治療を行える症状の限界があります。
離島の施設や人員では対応しきれない患者が出た場合には、設備の整った大病院や、その症状に対応できる医師がいるところに患者を送らなければならないのです。
しかし、離島に初期診療医がいることでそういった急患の発生率抑制できると考えられます。

医療技術が高度化する現代では専門分野に特化した医師が力をより発揮するようになるでしょう。ですが、それも総合診療を担う初期診療医、プライマリ・ケア医との連携があるからこそでしょう。
プライマリ・ケア医の増加が重大疾患を発症する患者の減少につながるのであれば、現場医療の最前線に立つ医師の割合を増やすことが総合的な医師不足解消に向かうひとつの道なのかもしれません。

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