飛島診療所再び医師不在。診療所の野口氏、来月退任


山形県酒田市の離島。飛島にある飛島診療所所長を務める、野口医師が、本年2月末に退任することが1月28日明らかになりました。

酒田市は当面、3月以降はテレビ電話による遠隔診療。
4月から10月までは曜日を限定した医師派遣で対応しますが、後任の常勤医の目処は立っていません。
2月末までは、野口医師が1人で診療所を運営します。

2013年9月、この離島にただ一つの医療機関である飛島診療所へ所長として内科医の野口医師が着任したことは、大きくニュースで取り上げられました。
それまで同診療所は、常勤の医師がおらず、常勤の看護師2名がいるだけでした。

同年8月29日付けの『荘内日報』の紙面では「生半可な気持ちでは来ていない。
追い出されるか、精根尽き果てるか。

少なくとも定年までは飛島で診療に当たる」と着任にあたっての抱負を述べた野口医師。
1年4ヶ月の間に、一体何があったのでしょうか。

相次ぐ看護師の退職、医療従事者不足と偏在が浮き彫りに

市健康課などによると、診療所の看護師2名のうち、1人が昨年5月、残る1名も11月に退任しています。
野口医師は2人目の看護師が辞める直前に市に退任の意向を伝え、1人で診療所の運営をせざるを得ませんでした。
11月以降、懸命に職務にあたっていましたが、今月24日に退職届けを提出しました。

野口医師は24日の住民説明会で「看護師不在で業務過多となったほか、プライベートな理由が重なった」などと説明したという。
今後、同診療所の運営については3月以降、本土の医師にテレビ電話を使って遠隔診療をしてもらい、4から10月は曜日を限定して医師を派遣してもらいます。
診療所には現在、1週間交代で看護師を派遣しており、2月1日付けで山形県外から常勤看護師が着任する予定です。

今回の退任劇は、医療従事者不足と偏在が、もっとも浮き彫りになった例であり、全国各地で同様の問題が頻発しています。

過去の事例として。
秋田県上小阿仁村にある、上小阿仁国保診療所所長が2012年までの5年間で3人も交代した事件があり、全国的に物議をかもしました。
一人しかいない常勤医に対して、地域のニーズが大きく、医師と住民の間でもトラブルがあったといいます。
離任した医師は、いずれも業務過多や健康不安を理由にしています。

地方、とくに離島僻地における医療ニーズは医療従事者不足と反して高く。
医療従事者の偏在が顕著です。

現在様々な取り組みが全国でなされていますが、その答えは中々出ていないのが現状です。

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