医局を退局する際のポイント

医局を退局しようか考えてみると、様々な不安があるのではないでしょうか。そんな先生方へ、退局する際に気を付けるべきポイントをご紹介します。

医局を辞める際の注意点

医師が転職を決意し医局を去ることを決めた場合、どういうタイミングで退局を切り出すか、誰にどう報告するかは非常にデリケートな問題です。「すでに転職の決意が固まり、転職先も決まり、満を持して退職の意思を告げる」という段階と、「転職しようと思うが、まだはっきり決断したわけではない」という段階では段取りに大きな違いが
あります。また、もちろんその医局の人間関係や力関係、伝統、直属の上司や教授の性格といったものも大きく影響するでしょう。

転職先の内定がすでに決まっている段階

医局を去ると決断した以上、話はスピーディに、しかも確定的に進めてゆかなくてはなりません。
もし教授がものわかりのよい方ならば真っ先に教授に相談を持ちかけるのがベストです。ただし、
「医局を辞めようと思うのですがどうでしょうか?」という相談ではなく「医局を辞める決断をしたのですが、どのように関係者に話を通すべきでしょうか?」といった切り出し方のほうが望ましいと思われます。
最初は慰留もされるでしょうが、転職の理由が前向きなものであり、医師としての成長のために不可欠なものだという信念があれば教授を説得できるはずです。この「教授の懐に飛び込み、自分の理解者になってもらう」という戦法が成功すれば「まず直属の上司に報告し、上司の面子を立てなさい」といったアドバイスがもらえるでしょう。トップの内諾を得ておけば途中で話が潰される心配はありません。
ただし教授が強権的な方の場合は「直属の上司を飛び超えて自分のところに来たのはけしからん」と怒らせてしまう場合があります。そういう場合は直属の上司、あるいは職場内で自分に対して理解がある上司・先輩に相談しながら入念な根回しが必要となります。
いずれにせよ、あまり転職が差し迫ってからの報告は医局も迷惑します。毎年の医局人事の検討時期
に入ってからでは遅すぎます。少なくともそれより数ヶ月の猶予を持って早めに報告したいものです。

まだはっきりと決断しかねている段階

「将来のことを考えると転職すべきだと思う」「このままでは自分の将来が危ぶまれるので転職したい」と考え、転職に際してもまだ情報収集をしている段階なら、もし医局に相談をするのであれば直属の上司が望ましいでしょう。まだ転職先が決まっていない状況では、医局側は当然「引き止められる可能性がある」と判断し、強烈な引き止め工作が始まるものと思われます。医師としての倫理や責任も問われるでしょうし「好条件の出向先を用意するから」といった話もあるかもしれません。「君に辞められると医局が回らない」と泣きつかれることもあるでしょう。本来こういう話は転職先が決まってから切り出した方がよいのですが、相談することによって状況が改善する場合もあります。「改善しなければ本当に転職を決断する」という意味を含めて上司と話し合ってみるのもよいかもしれません。

円満な退職が転職を成功させるコツ

ほとんどの医局は医師に辞められると困るわけですから利害は真っ向から対立しますが、
「退職を決断したら絶対に意志を曲げないこと」「真っ向から反対できないような大義名分を用意しておくこと」「たとえ厳しいことを言われても反発せず、参考意見として尊重すること」
の3点を守り、できるだけ円満に退職するのが転職成功のコツです。転職先の地域にもよるのですが、医師の世界は案外狭く、意外な人と意外な人に結びつきがあるものです。不要な敵をつくることで将来余計な災いを招かないとも限りません。また開業の際にもマイナスの影響が出ます。
「どうせ辞めるのだから、この際言いたい事を言ってやろう」などと考えず、円満に医局を去ることだけに集中しましょう。

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