女性医師の仕事と出産・育児

医師として、母親として、仕事と出産・育児との両立はどのようにすべきでしょうか。

女性医師への期待と復職のための環境整備の重要性

厚生労働省の統計によれば、平成22年現在の日本の医師数は295,049人。うち女性医師が18.9%を占めています。 医師不足が叫ばれるなか女性医師の貢献に大きな期待がかかりますが、妊娠・出産の際の休職から復職することなくそのまま退職する女性医師も多く、女性医師の復職を巡る環境整備の重要性が改めて指摘されています。

さて、女性医師が出産・育児を経て無理なく医療現場に復帰し、家庭と仕事の両立をはかるためにはどのような点に気を付けるべきでしょうか。

家族の理解・サポートは必要不可欠

女性医師の配偶者は夫も医師という場合が多く、夫婦ともに多忙でしわ寄せが妻にかかるというケースをよく見受けます。しかし育児は母親ひとりで出来るものではありません。少なくとも授乳期は夫にも仕事をセーブしてもらい、サポートが受けられる体制を整えることが大切です。また自分や夫の両親、姉妹など身内のサポートも受けられるよう相談してみてください。どうしても無理ならベビーシッターなどのサービスも検討してみましょう。

育児に専念できる期間を設ける

医療現場は人手不足。産休・育休について周囲の十分な理解が得られない場合があります。また育休・産休の制度が整っていても「先輩方は辛抱してきた・現場が回らない」などの理由で利用できない職場もあるでしょう。

しかし、たとえば半年なら半年、あるいは1年程度は育児に専念できる期間を設けることが大切です。そのために転職することになったとしても、お子さんが乳児(特に乳児早期)にフルタイム常勤や、ましてや当直や夜勤などは避けた方が望ましいと思われます。 育児の期間は「子供を育てる」という物理的作業時間を必要とするだけでなく「母と子の人間関係を構築し、母親としての自分を形成する」ための他に替えがたい大切な時期なのです。

非常勤/時短勤務からスタート

お子さんを保育園に預けられるようになったら、そろそろ職場復帰を検討する時期です。常勤であれば時間短縮勤務か、あるいは非常勤医として働ける病院への出向・転職などからスタートするのが望ましいと
思われます。

また、この年頃は急な発熱や体調不良などが発生しやすい時期ですから、急な休みや遅刻が許される職場であることが望ましいでしょう。「乳児を抱えている」という事情を正しく理解し、配慮してもらえる職場を探す必要があります。

「保育園から緊急呼び出しがあり、今すぐにでも駆けつけたいけれど職場で手が離せない」というような時など、母として身を切るような思いだといいます。 出産・育児からの復職の成否は職場の理解にかかっているといっても過言ではありません。どうしても理解が得られなければ、女性医師に対する復職サポートサービスなどを設けている病院への転職もご検討なさってください。

早い時期に常勤復帰を

女性医師が仕事に復帰する際、「ブランクによる現場感覚の喪失」や「技術・知識の遅れ」を不安に感じる方が少なくありません。また勉強時間が確保できない・病棟を担当できないといった問題から専門医取得をあきらめたり、大幅なキャリアプランの変更を余儀なくされるといった問題もあります。

しかし最近はブランクのある女性医師を対象として専門医・指導医による最新医療研修を行ってくれる、いわば「医師のリハビリメニュー」を用意して復職を支援してくれる病院も増えています。

日本の医師不足は深刻になる一方。ひとりでも多くの医師に現場復帰してもらえるよう各医療施設は必死です。どうか無理のない範囲で、しかしなるべく早いキャリアの再スタートをお待ちしています。

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